また、漢方には『未病』という言葉があります。『未病』は本人にとっては「冷え」や「便秘」、「頭痛」、「生理痛」などの日常生活の中のありふれた症状かも知れません。事実、当院に妊娠を希望して来院する患者さんの多くは、器質的には問題はありませんが、「生理不順」や「生理痛」、「PMS」などの機能的問題を抱えています。しかし、漢方の考えではこれらの症状や状態も『未病』の一つと捉えます。漢方不妊治療とは、「冷え」と「於血」による『未病』の状態から体を健康な状態にし、妊娠しやすい母体にすることです。その結果として卵子の質や子宮内膜が向上し、自然妊娠は勿論ですが高度生殖医療においても妊娠力を高め妊娠・出産につながっていくのだと考えます。
Keywordは「冷え」と「瘀血」そして「母体づくり」です。