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患者さんからのお手紙

不妊症 患者からの出産報告掲示板

U・Mさん 34歳(初診時) 生理不順・多嚢胞卵巣症候群の不妊、漢方服用にて自然妊娠

玄和堂診療所の皆様、如何お過ごしですか。こちらでは例年より雪が少ないものの、寒さを感じる季節となりました。不慣れな育児に追われる毎日で、ご報告が遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。

令和元年12月に2820gの女児を無事出産したことをご報告させて頂きます。先生をはじめ、スタッフの皆様には大変お世話になりました。本当に心の支えとなりました。又、待合室にあった全国から届いた幸せのメッセージにも勇気付けられました。せんえつながら、私の出産までの経験をお話しさせて頂き、今現在治療中の方々に少しでも勇気を持っていただけたらと思い、お手紙させていただきます。

私は10代のころから生理不順に悩まされてきました。のちに、私の病名は“多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)”と知るのです。それまでは知識もなく、当時の医師から勧められたピルを飲んでいました。20代~結婚まで続きました。生理が来ないよりは来た方がいいという認識だったと思います。

いよいよ結婚して妊娠を意識できる環境になり、県内の病院で診察。ピルをやめてタイミング法から始まり3年続けましたが、結果は出ませんでした。時間だけが過ぎていく状況に焦っていた時、知り合いから不妊治療専門の病院を紹介して頂きました。病名(PCOS)が初めて分かったのです。タイミング法はやめて、人工授精からスタートしました。(当時33歳)人工授精を何回か試した後、体外受精へレベルアップしましたが、結果は出ませんでした。

結婚すれば妊娠する。病院にまかせれば妊娠すると勝手に思い込んでいた私には辛いものでした。不妊治療はデリケートな治療で、周りにしている人も居ませんし、誰に聞いたらいいものか…毎日ネットで情報を調べる日々。失敗するたびに落ち込み、悩み、自分を責め、そして仕事との両立、多額の治療費、ストレスで精神のバランスを崩してしまいました。

そんな時、先生の一冊の本と出会いました。“質のいい卵子、質のいい精子、タイミングさえあえば妊娠するんだよ”という言葉に涙が出るくらいうれしかった事を覚えています。妊娠する事に一生懸命になって、“妊娠できる体づくり”を考えていなかったのです。

それから漢方を毎日欠かさず飲み、ダイエットもしました。冷え取り(湯たんぽ、布ナプキン等)自分で出来る事は何でもチャレンジしました。夫も一緒に飲み始めました。先生から「体質から見て2年は見て欲しい」との事で、治療中は何度か薬が変わりました。2~3か月に1回の通院でしたが、先生とのホッとする楽しい会話を胸に足取りは軽かったです。

少しずつ生理周期も落ち着いてきたころ、奇跡が起きました。先生の言葉通り、2年が過ぎた頃でした。妊娠が分かってからすぐに悪阻が始まったので、流産止めと悪阻に効果のある薬を送って頂きました。おかげで心配なく出産に望めました。母になるという夢を叶えて頂き、本当に感謝しております。ありがとうございました。

今はなれない育児に奮闘しておりますが、1日1日を噛みしめながら頑張ろうと思っています。又、2人目のことも視野に入れつつ、その時は宜しくお願いします。いつか娘を連れて先生とお会いしたいものです。それでは、まだまだ寒い日が続きます、ご自愛下さい。


─この方への治療─


多嚢胞卵巣症候群(PCOS)は、卵巣を取り巻く被膜が厚く定期的な排卵が難しいだけで、年に数回の排卵のタイミングに合わせることで妊娠する可能性が充分にあります。当院でも『温経湯』を服用してPCOSの改善が見られる患者さんは多く見受けられます。この患者さんの場合も、PCOSの治療のために『温経湯』を投与する一方で、瘀血の改善のために『折衝飲』・『血府逐瘀湯』を投与し、瘀血の改善後に『当帰芍薬散』を投与、最終的には『当帰芍薬散』と『温経湯』の隔日投与で妊娠に至りました。生理周期も71-116-74-56-48-45-48-43と最初より周期が短くなり、安定した頃に妊娠しました。PCOSの治療に『温経湯』は欠かせませんが、それと同時に体質改善(本症例では駆瘀血)を行い、『温経湯』の本来の効果を引き出す為の母体作りが大切です。(服用期間1年9ヶ月)


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