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院長より
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治療実績

当診療所に通院され、平成29年9月20日現在までに妊娠された方は6,584人になります。
最近の1000例の妊娠・出産を様々な角度から取り上げ、分析してみました。 少しでも参考になり
“元気が出る”源になれればと思います。

分析結果は、平成7年、平成16年に続き、平成26年6月に日本東洋医学会学術総会にて発表したものです。この分析結果が第3報となります。以前との比較もしながら分析していきます。

対象平成19年12月から平成25年1月までの妊娠例1000例

初診年齢

平均年齢35.5歳              

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

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初診年齢比較

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

初診時平均年齢は、平成7年統計30.2歳より5.3歳高い、平成16年統計33.0歳より2.5歳高い35.5歳となり晩婚化、高齢化が更に進んだことを強く感じます。また、不妊治療を何ヵ所かへて、当診療所に来院される方も多く不妊の高齢化と難しさを感じます。

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結婚歴

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

便宜上、結婚から初診までの期間を不妊歴とします。
1年未満の方も実質不妊と考えられるため、計上しています。

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妊娠歴

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

原発性:一度も妊娠したことがない方。
続発性:妊娠の経験がある方。
2人目不妊なども含む。

平常月経(月経の状態)

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

無月経とは、原発、続発無月経(第一度・第二度無月経)をいいます。月経不順でも無月経でも、薬を服用していくことで月経を起こし、また順調になっていきます。

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来院するまでに受けた不妊治療

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

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不妊治療歴比較

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産


当診療所で妊娠された患者さんの約70%の方が、西洋医学的治療を行っていましたが、実際には漢方薬の服用により約60%の方が
自然妊娠に至っています。
漢方で約60%の方が自然妊娠したということは、機能性不妊(原因不明不妊)に漢方が有効であることが実証された結果だと思います。

西洋医学では、タイミング指導→第1ステップ→第2ステップとすすんでいきますが、最近では、年齢的なことも含め、すぐに第3ステップにすすむ傾向にあります。
今回の統計では、初診時に第3ステップの体外・顕微授精を経験されている方は29.1%で、平成16年時の13.6%より15.5%UPしています。初診者平均年齢の上昇に比べ、高度生殖医療に安易に進む傾向が認められます。

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漢方から見た不妊のタイプ

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

使用処方数

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

初診時に患者さんの証に合った漢方が決まり、その漢方で大体のタイプに分けることができます。初診時の処方から冷えが不妊と深く関与していることがわかります。しかし、必ずしも一つの証に当てはまるということではなく、漢方薬を服用することにより体の状態(証)も変わり、薬方も変わっていきます。病名が違う場合(例えば、子宮筋腫・子宮内膜症)でも、腹証や全身状態をみて薬方が同じ場合もあります。

昨今、婦人科でも漢方が用いられ、その中でも特に当帰芍薬散がよく使われています。 当診療所では1処方のみで妊娠する例は19%程度であり、当帰芍薬散のみでの妊娠は4.2%にすぎません。薬方が変わっていくのは、患者さんの「証(状態)に随(したが)って治す」、つまり「随証療法」に従い、治療していくからです。これが漢方の特徴です。
当帰芍薬散は最後の仕上げの薬です。漢方不妊治療においても 随証療法に従って治療し、「冷え・瘀血・胃腸・肥満」 などを改善し全身状態を整えることが重要です。

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初診から妊娠までの服用期間

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

6ヵ月以上2年未満の服用で妊娠に至った方は全体の半分を占め、約75%の方は1年半以内の服用で妊娠しています。
また、約25%の患者さんが希望を捨てずに長期服用して妊娠しています。妊娠された方は通院期間中継続して服用されています。
漢方では『3年3か月3日飲め』という言葉があります。真の体質改善には3年はかかるという意味です。服用を続けることで、徐々に体質は改善されます。

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妊娠年齢

平均年齢36.7歳              

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

35歳以上の方の妊娠が70%以上、40歳以上の方の妊娠が25%以上を占めています。
自然妊娠の最高年齢は45歳、高度生殖医療との併用では48歳です。(ともに出産まで至っています)

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妊娠率

ここでは、1000人が妊娠した期間(平成19年12月~平成25年1月)に来院した患者総数3285人に対する妊娠率を示しました。
あわせて3ヵ月以上服用した患者さんの妊娠率との比較も示しました。

全ての年齢

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

40歳未満

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

40歳以上

平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

全ての年齢では妊娠率は30.4%ですが、40歳未満では36.2%になります。 3ヵ月以上の服用者では40歳未満の妊娠率は43.4%に達します。
そして、妊娠例の70%は1年半以内の妊娠です。 以上のことから、漢方薬の長期投与が有効なことが示唆されます。

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妊娠分娩の状態

全体
平成20~25年(6年間)の妊娠・出産
平成20~25年(6年間)の妊娠・出産
40歳以上
平成20~25年(6年間)の妊娠・出産
平成20~25年(6年間)の妊娠・出産

全体では約60%が自然妊娠、40歳以上の方でも約半数は自然妊娠です。
当診療所では妊娠する方の4人に1人は40歳以上であり、その半数(1000人中127人)は自然妊娠です。自然妊娠と体外・顕微授精の割合は2:1で、40歳以上では1:1になります。40歳以上の方の妊娠の半数(127例)は自然妊娠であり、全体の10%以上を占めています。40歳以上の方の自然妊娠の可能性を充分示すものであると考えられます。

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まとめ

不妊で悩まれて西洋医学的治療(70%)を行い、妊娠・出産に至らなかった方が、当診療所を訪れ、器質的な要因の有無にかかわらず、機能性不妊も含め、約60%の方が漢方薬服用で自然妊娠されています。来院された方の約1/3が妊娠している事実を踏まえ、妊娠を望まれる方にとって、体に無理なく効果のある漢方を試みてもよいのではと考えます。体質を変え体調を整えるには、服用の継続も重要です。

現代は、女性の高学歴・仕事・自立などにより結婚年齢も高くなる傾向にあり、家族・社会の中でのストレス、生活様式など様々な要因が心身に影響を与えています。それはホルモンバランスにもまた影響します。年齢が高くなることに伴い、排卵誘発剤などを長期に使用している方、高度生殖医療を受けている方が増えているのが現状です。一概に言えませんが、複雑な不妊の要因を持つ患者さんが増えたと感じます。近年『卵子の老化』の問題が取り沙汰されていますが、それだけを不妊の原因と捉えず、自分自身の持つ“生命を宿す力”を信じて、卵子の老化に負けない妊娠力がアップする体作りを目指してほしいと思います。当診療所では、漢方の本質である俯瞰的な視野から総合的に心身を診て、妊娠しやすい母体づくりをすることが大切と考えています。

医師が患者さんを診て漢方を考え、希望と元気を与え、薬局では良質のお薬を、心をこめて調剤します。でも、一番素晴らしいことは、毎日煎じてのみ続ける患者さんの熱意と努力と“自分を信じて良かった”という気持ちに尽きると思います。

当診療所のホームページを一つの情報として、不妊に悩んでいる方の選択肢の一つとしてお役にたつことを願っております。

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