当診療所に通院され、令和3年10月20日現在までに妊娠された方は6,894人になります。


当院を受診された方の年齢、また、通院されて妊娠された方について、年齢、来院時の状態、服用期間などを最新のデータを基に分析してみました。

対象2008年1月から
2020年12月までの初診来院者5703名

初診来院者年齢分布

平均年齢37.12

初診来院者年齢分布初診来院者 平均年齢

2008年(平成20年)1月から2020年(令和2年)12月までに不妊治療目的で当院を受診してくださった方5703名の初診時の年齢分布です。平均では約37歳で、20歳半ばから40歳後半にかけてなだらかな曲線を描いています。30歳後半から40歳にかけてピークになっています。

対象2013年1月から
2020年12月までの妊娠例1027例

初診年齢(受診時)

平均年齢36.0224

初診年齢(受診時)
初診 平均年齢

2013年(平成25年)1月から2020年(令和2年)12月までに当院を受診し妊娠された方1027名の初診時の年齢の分布と平均年齢の推移です。20歳半ばから40歳後半まで幅広い年齢層の方が受診されています。平均では約36歳ですが、一番多い年齢は40歳です。30歳後半から40歳を前に受診を考える方が多いことがこのグラフから読み取れます。

妊娠年齢

平均年齢37.057

妊娠年齢
妊娠年齢年齢 平均

2013年(平成25年)1月から2020年(令和2年)12月までに当院を受診し妊娠された方1027名の妊娠時の年齢の分布と平均年齢の推移です。妊娠時の平均年齢は約37歳で初診時の平均年齢が約36歳なので、平均では約1年の服用で妊娠されたことが推測されますが、妊娠までの服用期間については個人差があり、1~2か月ほどで妊娠される方がある一方で数年にわたり服用し妊娠された方もいらっしゃいます。詳しくは「初診から妊娠までの服用期間」の項をご参照ください。

対象2013年1月から
2016年12月までの妊娠例627例

2013年(平成25年)1月から2016年(平成28年)12月までに当院を受診し妊娠された方627名の初診時の状態、服用期間、妊娠・出産状況などをまとめました。

不妊歴(結婚歴)

不妊歴(結婚歴)

便宜上、結婚から初診までの期間を不妊歴とします。
1年未満の方も実質不妊と考えられるため、計上しています。

妊娠歴

妊娠歴

初診来院までの妊娠の経験の有無の割合です。妊娠の経験がある方には2人目不妊なども含まれています。

月経の状態

月経の状態

無月経とは、原発、続発無月経(第一度・第二度無月経)をいいます。初診時では2%の方が無月経、19%の方は月経不順でしたが、妊娠に至っています。

何人目

何人目

何人目のお子様を希望して来院されたかの割合です。約20%の方は2人目以降の不妊で来院されています。

来院するまでに受けた不妊治療

不妊治療歴比較

来院前最終治療

来院前最終治療

※ここでのタイミング指導とは排卵誘発剤を使用してのタイミング指導です。誘発剤未使用のタイミングのみの指導はカウントしていません


約75%の方が来院前に何らかの西洋医学的治療を行っています。西洋医学では、タイミング指導→人工授精→体外・顕微授精とすすんでいきますが、最近では、年齢的なことも含め、すぐに体外受精や顕微授精にすすむ傾向がみられます。今回の統計では、初診時に体外・顕微授精を経験されている方は35.7%で、平成16年時の13.6%、平成26年時の29.1%よりさらに上昇していることが分かります。約25%強の方は治療の経験はなく漢方治療のみでの妊娠を希望して来院されています。

漢方から見た不妊のタイプ

漢方から見た不妊のタイプ

初診の診察により処方された薬方によってある程度不妊のタイプが分かります。ここではタイプ別に分類しグラフにしてみました。初診時に冷えのある方は50%を占めています。また瘀血・冷え瘀血が27%で、冷えや瘀血のある方が多いことが分かります。漢方から見た不妊のタイプについては、平成26年時のデータとほとんど変化はありません。やはり冷えや瘀血が不妊に大きく関わっていることがうかがえます。これらの改善によって妊娠へと導いていきます。

使用処方数

使用処方数

初診時の診察により、患者さんの証が決まり、服用する薬方も決まります。初診時には冷えや瘀血を目標にした処方であっても、服用により患者さんの体質が変われば、証も変わり、処方される薬方も変わってきます。薬方が変わっていくのは、患者さんの「証(状態)に随(したが)って治す」つまり証を確かめながら治療していくからです。これを「随証療法」と言います。これが漢方の特徴です。漢方不妊治療においても 随証療法に従って治療し、「冷え・瘀血・胃腸・肥満」 などを改善し全身状態を整えることが重要です。妊娠されるまでには、いくつかの処方を服用される方が大半です。

初診から妊娠までの服用期間

初診から妊娠までの服用期間

3か月以内の服用で妊娠された方の割合が25%、3か月を越え6か月以内の服用の方が19%、6か月を越え1年以内の服用の方が24%で、約70%の方が1年以内の服用で妊娠しています。1年を超え1年半以内の服用の方を加えると約80%になります。全体の平均値を計算すると、12.0431か月で、約1年となります。まずは3か月から1年または1年半を目標に服用されてみると良いかと思います。漢方では「3年3か月3日飲め」という言葉があります。服用を続けることで体質は改善されていきます。約20%の方は1年半を越えて長期にわたり服用し妊娠しています。この期間の最長では約6年に渡って服用し妊娠に至った例もあります。また、6%の方がご夫婦ともに服用し妊娠されています。

妊娠・出産状況

妊娠状態出産状況

当院に来院される前に約75%の方が何らかの西洋医学的治療を行っていますが、妊娠の状況をみると約半数の53%の方が自然妊娠です。漢方薬の服用により体質が改善され自然妊娠に至ったと考えてよいと思います。また40%の方は体外・顕微授精で妊娠しています。この場合もやはり着床し妊娠を継続できる体作りが大切になります。体外・顕微授精を何度も試みて妊娠できなかった方が、漢方の服用を併用して妊娠し出産されたという報告もいただいています。出産状況については、27%の方が残念ながら流産していますが、約70%の方は順調に経過されて無事出産されています。

当診療所のホームページの情報が、不妊に悩んでいる方の選択肢を広げる一つの機会となり、少しでもお役にたつことを願っています。