初診・出産年齢・服用期間

32歳


34歳


1年2か月

初診前の状況について

3年近く排卵誘発剤、黄体ホルモンを併用し、タイミング療法を試みたが妊娠せず。無月経を治して自然妊娠したいと来院されました。以前より生理不順だったが、薬を止めてから自然に生理が来ないとのこと。基礎体温は35.8~36度で一相性。

診療と診断

身長153cm、もともと56kgあった体重は現在44kgで小柄。腹診すると、臍下不仁を認めます。腹証より当帰芍薬散料と八味地黄湯の合方を投与。冷えがあるので附子を加味。3ヵ月服用後に自力で生理があり、高温相もしっかりとしてきました。8か月服用後、生理周期60日目に自力で排卵。体重も1kgほど増え、お腹の状態も良くなりました。この後、生理周期は72―90―52日となり、初診から約1年2か月服用後に自然妊娠。その後は順調に経過し、女児を自然分娩にて出産されました。


治療のポイント

排卵誘発剤をのまないと月経が来なかったこの方は、当帰芍薬散で血を補い活力をますことで、卵巣に力がつき、自力で生理を起こすことができたのでしょう。

処方した漢方薬

当帰芍薬散料合八味地黄湯とうきしぎゃくとう