一般的な日常生活の中で、このケトジェニックの状態がみられるのは妊婦🤰さんです。とくに悪阻(つわり)のひどい妊婦さんに多くみられます。彼女らは食事が摂れずエネルギーの源となる糖質が体内に入ってきません。そのような時は自らの脂質(脂肪)を分解してケトン体を作ります。そのケトン体のエネルギーが自らの生きていくためエネルギー源となり、またお腹の中の赤ちゃん👶の成長のエネルギー源となるのです。
この自然の仕組みを応用したのがケトジェニックダイエットといえます。
本来は、生きていくためのエネルギーは主食の炭水化物類(ご飯・麺・芋・パスタ等)の糖分(糖質)から摂ります。何故ならば人間にはもともと解糖系という糖質から効率良くエネルギーが作れる回路が体に備わっているからです。
しかし、妊娠して悪阻(つわり)が酷くなり食事が摂れなくなり、赤ちゃんを育てるエネルギーが不足した時には、人間はエネルギーを確保する予備の回路が備わっています。また何かしらの事情で糖質の摂取が困難になり生命を脅かす事態になった時にも、この備わっている予備の回路が働きます。それが自らの体内脂肪を分解してエネルギーを得ようとる回路です。この時に得られるエネルギーが脂肪とアミノ酸の代謝産物からなるケトン体です。
ケトン体は、少し前までは悪者でした。とくに産婦人科領域では悪の根元みたいな存在でした。ケトン体が妊婦さん🤰の血液中や尿中に検出されると、即入院🏥注射💉点滴管理でした。それが今ではケトン体は赤ちゃん👶の発育には欠かせないエネルギー源という、先生もいるくらいです。
例えばケトン食(低糖質高脂質)は、薬では効果のない難治性のてんかんの治療に以前から用られてきました。また癌治療領域でも、糖質を栄養源にする癌細胞はケトン食治療で消滅すると、そのような治療を積極的に勧める先生もいます。また、痴呆や老化の予防にもなりアンチエイジングにも良いと唱える先生もいます。このような世間の流れもあり、ケトジェニックダイエットも世間に認知され初めたのだと思います。
糖質ダイエット(ケトン体補替ダイエット)は、この仕組みを応用したものです。しかしこの回路もともとは体内の緊急事態に備えて作られた回路です。本当にこれを長年続けて健康に良いか否か、まだ確かな保証は今現在はありません(歴史的検証がありません)。そして医療行為の場合は医師の監督下にありますが、個人で行う場合はその人自身の裁量になります。ケトン食自体は治療食であり、健康な人が行うものではないと忠告する医師もいます。
一部のスポーツジムでは強く糖質制限を勧めているも所もありますが、ケトジェニックダイエットも未だに賛否両論という感じもします。3カ月程度の短期間に限れば良いという意見もあります。患者さんの中にも低糖質高脂質の食事を続けて、肝機能障害を起こしという人もいます。脂質を代謝するのは肝臓なので、余分な脂質を代謝する肝臓の負担は大きく当然という印象も受けます。
やはり、人間、健康に生きていくには何事にもバランスの上に成り立っていると思います。身長・体重・体脂肪のバランス。食事・睡眠・運動のバランス。そしてダイエット方法もバランスの問題だと思います。せっかく体重・体脂肪が減ってもリバウンドして増えたら泣く😭に泣け😩ませんから┅。
糖質制限、カロリー制限、というよりは┅、糖質調節、カロリー調節、それに加えて運動(無酸素運動・有酸素運動)を無理なくバランス良く進めることが、健康な体を維持していくための秘訣だと考えます。。