漢方で*赤ちゃん迎える院長blog

新型コロナウイルスワクチン接種について

先日、2回目の新型コロナウイルスワクチン接種を無事に終えてきました。2回目は副反応のが強いと多方面から聞き及んでいましたので、接種直後からアセトアミノフェン200mgを2時間置きに3回程服用してか❔❔、接種部位の肩の軽い腫れ以外は発熱・頭痛・倦怠感等の副反応はありませんでした。(歳のせいもあると思いますが┅)

ところで、最近、何人かの患者さんから “ワクチン接種をどうするかで迷っている“ と質問されました。
その場では即答出来ませんでしたが、以下が私の回答です。

打つリスクより、打たないリスクの方が怖い。

また、当院は不妊症の患者さんも多いので、妊活中のワクチン接種の是非も尋ねられます。私としては妊娠後期にコロナに感染し重症化し、妊娠中ゆえに充分な治療が得られないようなリスクを考えると、早めにワクチン接種をしていた方が良いと、話ています。

妊娠中でいうと、妊娠12週目迄の器官形成時期のワクチン接種は、偶発的な胎児異常の発生との識別に混乱を招く恐れがあるため、日本産婦人科学会からもワクチン接種は好ましくないとの見解が示されています。

さらに、母乳中でいうと、mRNAワクチンの成分そのものが母乳に移行する事はなく、却って体内で産生された抗体が母乳に移行するので、新生児のコロナワウイルス感染から守る効果があると期待されている、との事です。

さて、新型コロナウイルスに感染し、テレビで映し出される重症化人々の様々な悲惨な映像。そして悲しみに打ち拉がれる家族や周囲の人々の映像。元々、インフルエンザウイルス若しくはコロナウイルスでも起きていた現実の映像かも知れない。しかし、今までインフルエンザウイルスやコロナウイルスで死んでもニュースに成らないのか (SARS、MARSは別かも知れないが┅)、このような悲惨な映像が流れる事はなかった。新型コロナだと逆にニュースになるのか、それがこの1年以上に渡り続いてる。

ECMOの使用も、2009年新型インフルエンザウイルスの世界的な流行時に、多くの重症者に使用され良好な成績を上げているが、報道されていたのかも知れないが┅、使用されてた映像を見た記憶はほとんどない。

今の新型コロナウイルスも、日本に限らず世界の人々のすべてが、人類誕生から500万年以上の長きに渡りつづく、細菌やウイルスとの人類の戦いの歴史からみれば特段に珍しい事ではない。人類は、細菌・ウイルスの戦いの中を生き抜き現在の社会を築いている。新型コロナウイルスと云えども、風邪コロナウイルスの亜型変異型の一種に過ぎない (最近、SARSコロナウイルスの亜型と判明)。決して未知の新種ウイルスではない。ただ歴史あるウイルスなので集団免疫も出来ており爆発的な感染の拡がりはなかった。

しかし、今回の新型コロナウイルスは事情が違う。世界中のほぼ全員がこの新型コロナウイルスに対する免疫を持っておらず、それ故に世界中にあっと云う間に拡がった。

今回は、ワクチン開発もあり欧米諸国では一応収まりつつ❔❔あるが(油断大敵)、医療技術も未熟で勿論ワクチン等もない、100年前のスペイン風邪(インフルエンザウイルス)では、地球人口約18~19億の1/3の5億人以上が感染し、5000万~1億人が死亡したとも云われている。

今回の、コロナウイルスでの悲惨な死に方は、此れまでもインフルエンザ等の感染死でも繰り返されて来た悲惨な姿だと思う。ただ、この現実はTV放映される事なく一部の医療関係者しか知り得ずにいた。或いは私達自信がその修羅場から目を背けていたのかも知れない。

しかし、テレビの報道とはいえ間近に、あの悲惨な人々最期、それを取り巻く家族の悲しみ嗚咽の光景を繰り返し繰り返し見ると┅
家族や大事な人、そして愛する人が┅、もしあの悲惨な境遇に曝される事になると思うと、とても正視できず耐えられない。

少なくともワクチンを接種する事よりこの悲劇から100%回避する事は出来ないかも知れませんが限り無く回避する事が出来れば
そこに、ワクチンを接種する意味があると私は考えます。

ただ、、、元来アレルギー体質の人の中には、個人差はあると思うが極端にワクチン接種を拒む人がいる。先日も、アレルギー体質の患者さんで、職場のワクチン接種で同僚がアナフィラキシーを起こし救急車で搬送されたと云う患者さんが来院した。(そんなに、滅多に起こる事ではないのに┅)

最悪、アナフィラキシーショック起こした場合でも、適切な対処を行えば命は助かると説明するが、今の日本の医療体制下でも確実に100%をそれを保証する事はできない。特にアナフィラキシーショックを体験し ”死の淵” を覗いた人 (“水の中でズーと溺れている感じだった”と表現する人がいる) やその経験を身近に持つ人には、この言葉は届きそうもない。余計に患者さんに不信感を抱かされる感じにも成る。

確かに、今回の新型コロナウイルスは重症度が低くそれはウイルスの病原力が弱い証拠でもある (~ウイルスの病原力が強いと人類が死に絶え、結果として人間の細胞を必要となるウイルス自体も滅んでしまう~)。特に免疫力の充実している若年層は、ウイルス侵入に対する抵抗力も強く軽症や無症状の人が感染者の80%を占める。

しかし、逆を返せば免疫力が強い分、ワクチン接種による副反応も強く出る可能性も考えられる。だから、新型コロナウイルスに対して若い人の重症化がほぼ無いなら、無理に若い人にワクチン接種をする必要はないと考えるのも、理解できる。京都で若年者のワクチン集団接種が反対意見により中止になったが、子供を持つ親の身として、理解できない訳でもない。

因みに、昨年度の統計では新型コロナウイルスの感染による死亡率は、10才以下、10代、20代、30代までは0%。40代で0.5%、以下50代約1%、60代約5%、70代約15%、80代約30%となる。今年度の統計では20代までは0%。30代0.1%、40代0.2%、50代0.4%、60代1.7%、70代5.2%、80代11.1%となる。

ここで、ワクチン接種によるリスクが100%ないとも云えないのも現実である。今回のmRNAワクチンも遺伝子材料(mRNA)部分が不安定な分、脂質カプセルでコーティングして安定感を保っているが、この脂質部分に対してアレルギー反応を起こす人がいる。また女性に副反応が多いのは、このコーティング材料の脂質が一般的に広く女性に化粧品として使われているために、ワクチン接種時に過剰に反応する人がいるとの見解が示されている。仮にDNAワクチンが国内外で広く開発が進み、この脂質に対するアレルギー反応の問題が解決されたとしても、また新たなアレルギー反応の問題が出てくる可能性は充分にある。

ワクチン接種による死亡率がインフルエンザワクチンでは1/100万人、コロナウワクチンでは1/10万人の確率である。確かにコロナワクチンの方がインフルエンザワクチンより10倍高い数値だが、両方とも全体では僅かな確率にしか過ぎない。

最近(2021.6.28)の厚生労働省新型コロナウイルス感染症の副反応疑いの報告では、2368万5319件接種中、副反応疑い報告件数のは1万37750件。アナフィラキシーショックは1466件。死亡例は277件で、100万件接種当たり11・9件と発表している(何れも、ファイザーワクチンとモデルナワクチンの合算)。しかし、この数字が高いと見るか低いと見るかは、個人の見解で相違があると思う。

しかし、いくら数字や確率の話を出してワクチン接種の安全性を強調しても、接種する本人に取っては0か100かの問題なのである。無責任のようだがワクチン接種、特にアレルギー疾患を持つ人のワクチン接種の有無は、最後は本人の自己判断に任せるしかないかと思うと、医師として虚しさと無力さが心に漂う。