3年3ヶ月3日(玄和堂診療所での妊娠生産率は...)

3年3ヶ月3日(玄和堂診療所での妊娠生産率は...)

漢方では、『3年3ヶ月3日飲め』、と云う言葉があります。本当の体質改善には3年3ヶ月3日は掛かると云う意味です。私の漢方の師である父もよく、『妊娠は住宅ローン、漢方ローンだ ‼』と言っていました。地道に漢方薬を服用するのが大切だという意味です。しかし、養生をしっかり行えば3ヶ月~半年位で妊娠する人もいます。ですから、私は最低でも半年は漢方を服用して欲しいと考えています。勿論、本来の体質改善にはもっともっと時間の掛かるものだと思います。ですが、人生の中で妊娠に向けて自分自身の”母体作り”に、専念する時期があっても良いと思います。

先日、大阪の日本東洋医学会の産婦人科セッションで漢方不妊治療の発表をしました。その中で父が漢方不妊治療に進む切っ掛けについて話したのですが、合わせて妊娠の統計についても話しました。その中で私自身でも一番ビックリしたのは、3ヶ月未満で服用を止めた、服用離脱者を除いた場合の出産に至った率(妊娠生産率)は、全年齢層では36.9%、 40才未満では、41.3%と4割強。そして、40才以上でも28.3%でほぼ3割近い数字に達していたことです。

尚、3ヶ月未満の服用離脱者を入れた初診者全員における、全年齢の妊娠生産率は28.1%、40歳未満で31.2%、40才以上で22.0%です。やはり、離脱者を含めた統計では妊娠生産率は2割強程度下がり、漢方の効果が現れるにはある程度の時間が掛かるということがいえます。そして、自然妊娠の割合は全体では55%、40才以上でも40%です。また、妊娠する人の30%は、40歳以上の妊娠です。漢方で冷え瘀血を改善し”母体作り”を行えば40代でも充分に自然妊娠を望める数字だと思います。

以上の統計は平成24年~28年5年間の初診者1966人対する出産数553人に対する統計です。因みに、日本婦人科学会の調査結果による2015年度の高度生殖治療での妊娠生産率は、30歳で21.5%、35歳で18.4%、40歳で9.1%、42歳で4.5%です。

さて、当院の妊娠統計を見ると、妊娠する患者さんの3割は6ヶ月以内の服用です。さらに1年以内の服用を含めると6割、1年半以内の服用を含めると7割、その後にさらに服用を続けて妊娠する人も3割程度います。やはり、地道に薬を継続して服用することの大切さを感じます。そして、カルテを見ると妊娠された方は通院期間中はきちんと薬を服用していることが分かります。

しかし、継続できずに3ヶ月未満で服用を止めてしまう人が3割程度いるのもまた事実です。確かに毎日漢方薬を煎じるのは大変かもしれません。ですが、目の前にある妊娠のチャンスをみすみす逃すのは、実に勿体ない限りだと、私は思います。自分自身の中にある妊娠力を信じて漢方薬の服用を継続してほしいと思います。

初めにも書きましたが、妊娠に向けて自分自身の母体作りに、専念する時期があっても良いと、私は思います。今日は七夕です。妊娠に向けて頑張っている方々に心からのエールを短冊に託したいと思います。