漢方で*赤ちゃん迎える院長blog

風邪症候群(新型コロナ)と漢方薬(補剤の使い方)~十全大補湯・人参養栄湯・柴胡桂枝乾姜湯

急性期の対処も大事ですが、現在の医学が高度化した時代、急性期の時期に漢方薬の出番はほとんどないと思います。特に今回の新型コロナウイルス場合は、症状が急変し容態が悪化しやすいので、そのような場合は、現在の救急医療の対応が必要だと思います。

しかし、昔から「風邪は万病のもと」と言うように、普段からの養生が大切です。しかし、日本🗾は以前より風邪を甘くみる風潮がありました。今なら、37.5度の熱で会社に行くと『なんで、来たぁ~』と、怒られますが、以前は37.5度位の熱で会社を休むと『甘えるなぁ~。風邪ぐらいで休むな❗❗』と、上司から怒られました。そのような患者さんを今まで何人も見てきました。私の両親は『傷寒論』を知ってかどうか知りませが、風邪が治り37度を切って平熱になっても2~3日しないと学校に行かせてもらえませんでした。

『傷寒論(ショウカンロン)』の時代からそうですが、いずれまた近い将来、新型の感染症(新型の風邪)が現れるのは明らかです。今回のことを教訓として活かし、今後の風邪に対する認識を改めるべきだと思います。そして、風邪に罹ならないための、自らの自然治癒力(免疫力)を上げる食事・睡眠・運動の3つの養生の意識を、個人個人が強く持つすべきと思います。(今、一番恐れられているのは、鳥インフルエンザが感染力・致死率ともに高い状態で変異し、人間社会に拡がることです)

さて、漢方薬は大まかには瀉剤と補剤に分けられます。補剤には、癌の治療で抗がん剤や免疫抑制薬投与後の、体力低下や免疫力低下の際に、その回復目的で用いられる『十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)』、『人参養栄湯(ニンジンヨウエイトウ)』などがあります。

また、『葛根湯(カッコントウ)』を服用後に風邪をこじらせ、咳や痰が取れず体の怠さが続く時には、体力を高め肺の力を強くする柴胡剤関係の『柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)』、『小柴胡湯(ショウサイコトウ)』、微熱や寝汗が続く時は『柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)』を用います。

~ここで、もう一度『葛根湯』を服用すると、発汗し過ぎ体力が消耗し、より風邪をこじらせることになります~

~2009年、新型インフルエンザが流行った当時、「麻黄湯(マオウトウ)」が効果があるというので、「麻黄湯」を1~2週間処方した先生が多くいました。「麻黄湯」は「葛根湯」より、より発汗性が強い薬です。「麻黄湯」は2~3日、葛根湯は3~4日服用して汗💦が出れば止める薬です。本当に、漢方の基本を何も知らずに出す先生がいるので、怖い限りです~

虚弱体質の人もしくは高齢の人は発汗を促す『葛根湯』を飲むとますます体力が低下して風邪が悪化します。そのような場合は、『桂枝湯(ケイシトウ)』『麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)』、もしくはその2つをほぼ合わせた、『桂姜棗草黄辛附湯(ケイキョウソウソウオウシンブトウ)』を用います。

胃腸の弱い人の場合は、柴胡および人参などを含む胃腸強くし元気を出す『補中益気湯(ホチュウエッキトウ)』、貧血がある人は『帰脾湯(キヒトウ)』、『加味帰脾湯(カミキヒトウ)』などの補剤を用います。また、もともと虚弱体質で、風邪の引きやすい人は、玉屏風散(ギョクヘイフウサン)を用います。

以上の薬以外でも、免疫力や体力を向上させるために様々な補剤がある漢方薬です。今回の新型コロナに関わらず、今後の風邪対策および風邪予防として、そして風邪の引かない健康な体作りとして、漢方薬は今後とも有効な手段だと考えます。

私としては、新型コロナウイルスの対策として、普段の養生(食事・睡眠・運動(腕立て・腹筋・スロースクワット)+休肝日3日/週)を心掛けるととも、免疫力upのために『小柴胡湯』を毎日服用しています。因みに、診療所の従業員と家族にも『小柴胡湯』を服用させています。

PS) 写真は、先週の土曜日、夕方6時半頃のGINZA-6前です。普段の週末のこの時間┅。この角は待ち合わせの人や此れから遊びに行く多くの人でごった返していますが、今夜は誰も居ません。淋し限りです😢。早く、もとの賑やかな銀座に戻って欲しいと思います。